しゃがむ事はできますか? -股関節が硬いことで起こる弊害とその対策-

カラダ

ども、こんにちは。高インボムです。

そんなこんなで、皆さんは足裏をベタっと着けたまましゃがむ事はできるでしょうか?

 

実は近年、大人も子どもも『しゃがむ事ができない人』が増えています。

しゃがむという動作は股関節・膝・足首といった下半身の三大関節をフル稼働させる動きで、しゃがむ事ができない場合はたいてい股関節や足首の硬さが主な要因です。

ではなぜそうなってしまうのかというと、『慢性的な運動不足』や『長時間イスに座っている事』、はたまた生活様式の西洋化によって『しゃがむ機会が減少した事』が原因だと言われています。

 

特に股関節は身体操作における重要ポイントの一つで、股関節がうまく機能していないと身体を動かす上でも身体を支える上でも様々な弊害が出てくるので、しゃがむ事ができない人は日常的にストレッチやエクササイズを取り入れて股関節の機能や柔軟性を取り戻すことを強くオススメしています。

 

 

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股関節がカタいとどうなるのか?

股関節は、身体にとって動きの要でもあり支えの要でもあるので、股関節が硬いと身体パフォーマンスの低下や姿勢の崩れに繋がったり、場合によっては腰痛や膝痛の要因にもなります。

具体的には…

 

①上半身と下半身の分離ができない

股関節が硬いことによる弊害は色々ありますが、身体操作の観点から考えるとまずは『上半身と下半身の分離ができない事』がその大きな一つになるかと思います。

股関節が硬いということは、骨盤(腰)と大腿骨(太もも)が一体化してしまうという事です。

それによって上半身と下半身を分離することができずに動きが干渉しあってしまい、全身のスムーズな連動を妨げる要因になります。

上半身と下半身が分離できないと身体操作において相当不利になってしまうので、これは大きな弊害だと言えると思います。

 

②腰が使えない、姿勢が崩れる

股関節が硬いと、腰(骨盤)をうまく使えなくなります。

骨盤と大腿骨の一体化によって、腰を使うこと、例えば『腰を立てる』とか『腰を入れる』といったことが難しくなります。

また、そのために反り腰やねこ背(円背)、つま先重心になりがちで、姿勢が崩れやすくなります。

腰(骨盤)は姿勢においても身体操作においても重要なポイントですが、股関節が硬いと腰(骨盤)もうまく使えなくなるので、力をうまく発揮できなかったり良い姿勢を取れなかったりします。

 

③腰痛、膝痛、O脚、X脚

上記で述べたように、股関節が硬い人は反り腰(隠れ反り腰を含む)になりがちです。

反り腰とは腰椎の弯曲(前弯)が極端になっている状態ですが、それによって腰への負担が増し、腰痛の要因となります。

また、股関節は身体の支えの要でもあり、例えば歩くだけでも体重の何倍もの重さが股関節に乗るわけですが、その股関節がうまく機能していないと、本来は股関節が担うべき負荷が腰や膝にかかってしまい、腰痛の他、膝の痛みやO脚・X脚の要因になります。

 

 

股関節に有効なストレッチ

股関節が硬い事やうまく機能していない事による弊害は様々ある訳ですが、では、どうすれば股関節の機能や柔軟性を復活させる事ができるのでしょうか?

 

①毎日しゃがもう!

股関節のストレッチには色々なものがありますが、いつでもどこでも出来る一番の方法は『しゃがむ事』です。

現代人は『生活様式の西洋化』が進んだことで、一昔前よりもしゃがむ機会が大幅に減っています。

しゃがむという動作は股関節をはじめ下肢の主要関節をフル稼働させる動作ですが、しゃがむ機会が減少したという事は、それらの関節を使う機会が減少したとも言えます。

なので、まずはシンプルに毎日しゃがむ機会を作ってみましょう。

『足裏を地面に着けたまま腰を落とす』という動作を無理のない範囲で毎日続けていけば、少しずつ効果が現れるはずです。

出来る人は、ヨガの『花輪のポーズ』も良いと思います。

 

②あぐら、蹲踞(そんきょ)

しゃがむ以外にオススメの股関節ストレッチは、『あぐら』です。

股関節が硬い人は、あぐらをかいた時にたいてい膝の外側が地面から浮いていると思います。

これは股関節の外旋がうまく出来ていない状態ですが、股関節を外旋させられる事は股関節の機能について特に重要で、あぐらをかいた状態からストレッチを行なう事でその改善が期待できます。

 

また、蹲踞のポーズを取るのもオススメです。

蹲踞は、股関節に効く他、体幹力やバランス感覚を養う効果もあるので、基本的な身体能力の向上にも役立ちます。

 

③片足立ち、足踏み(もも上げ)

過去のブログ記事でも紹介している『片足立ち』は、股関節周りの機能を鍛えるエクササイズとしてとても効果的です。

また、片足立ちを交互に繰り返して『ゆっくりと大きな足踏み(もも上げ)』をするのも、股関節を含む下半身のストレッチや運動としてオススメです。

どちらの場合も腰や膝(軸足の膝)が曲がらないようにして、上半身が股関節に乗っている感覚や足裏から肩までまっすぐに芯が通っている感覚を意識してみてください。

手放しで難しい場合は、テーブルや台などを支えに使ってもOKです。

 

 

まとめ

というわけで、今回は『しゃがむ事が出来るか?』という話から、股関節のことについて書いてみました。

股関節についてはブログでもレッスンでも何度も取り上げていますが、股関節は『動きの要』でもあり『支えの要』でもあり、身体のことを考察していると定期的に股関節に立ち返る事になるんですね。

 

最初にも述べた通り、近年は大人も子どもも股関節や足首がうまく機能しなくなっている人が増えていて、その原因の大半は『運動不足』というありがちなものになる訳ですが、

簡単なストレッチや軽い運動を心掛けるだけでもその改善に繋がるので、是非とも日常生活の中で意識して取り入れてみてほしいと思います。

僕も精進していきます。

 

では、本日はこれにて。

サラバオヤスミマタアシタ!