なんて言われているドラムの教則ビデオがありまして、YouTubeにあがっていたんで最近改めて見ています。
言わずと知れた村上ポンタ秀一さんの、今から29年前にリリースされた教則ビデオ。
若い頃に見た時はよくわからなかった部分も多かったのですが(笑)、今になって改めて見てみると色んな気付きや発見があります。
冒頭のイントロダクションで初っぱなに「スティックを持って叩く練習をするのがそもそも間違いだ」て話をするところから始まるんですが(笑)、この部分も実はメッチャ深い事を言っていて、ビデオ全編を通してポンタさんの音楽やドラムに対する美学や信念みたいなものが伺えます。
実は少し前にツイッターでこんな事を書いたのですが↓
精神論を語りたいわけじゃないけど、音楽や芸術って突き詰めると精神論になるよな~って思ったりもする。技術的な部分以外は、感じてるものや信じてるものや生き方の美学哲学みたいなものや、要するに人の内側にあるものが外に出てくるだけというか。あ、練習しなくてもいいって意味じゃなくて(笑)
— 高インボム(元祖モサモサドラム) (@koinbom) 2019年5月7日
それに対して友人のベーシストがこんな返信をくれて↓
技術はそういった内面を取り出すツールに過ぎないよね!ちなみに上手だとイメージをリアルに具現化できるし、へたっぴだと荒々しいバイアスがかかる(それが良い結果を生む時も多い)。結局は自分の根の部分を如何にして伝えるかということだと思います。
— shin-ichiro (@ishikawabs) 2019年5月7日
なんだかうまく言えないんですが、そして上にもあるように精神論を語りたいわけでもないんですが、音楽や芸術って突き詰めていくと精神論になるし、こういうのって大事なんじゃないかなと。
音楽や芸術って、技術的な部分以外は、感じてるものや信じてるものや大切にしているものや、生き方の美学とか哲学とか信念とか、持っている感性や秘めている感情など、つまりその人の内側にあるものが表に現れるもので(だから表現と言うのかも)、技を磨く事は大事だけどそれだけが全てじゃなく。
今って色んな情報やツールがあるおかげで技術的なことはいくらでも学べる環境になっていますが、何かを表現するってことにおいてそれよりももっと大事なものがあるんじゃないかと思っています。
で、そういう音楽の本質みたいなものがこの映像の中で語られているような気がします。
あ、もちろん具体的なドラムの教則としてもメチャメチャためになるものなんで(特にビデオ中盤あたりからのオフビートの話とか、下半身からリズムを感じる話とか、体の中のメトロノームの話とか)、色んな意味でオススメの映像です。
ちなみにオープニングとエンディングに出てくるポンタさんとその周りのミュージシャンの方々との会話がまた面白いのですが、最後にギタリスト山岸潤史さんが画面に向かって言っている「お前はお前自身になれよ」という言葉がこれまたアツくて深いです。