ども、こんにちは。高インボムです。
そんなこんなで前回、音符についてのこんなブログ記事を書きました。
16分音符にまつわる質問を例にして、4分音符、8分音符、16分音符の解説や、ポイントになるのは音符の長さだという話をしました。
今回はその続きのお話です。
音符について、さらに理解を深めていこうと思います。
4分・8分・16分の関係(前回のおさらい)
前回の記事では、4分音符を基準として8分音符や16分音符の説明をしました。
音符を理解する上では『音の長さ』という考え方がとても重要で、仮に4分音符の基準とした時、8分音符はその半分の長さ、16分音符は8分音符のさらに半分(=4分音符の1/4)の長さになる、という話でした。
ただ、実はこれだけでは音符の説明としては不十分で、前回の記事の中でも『音符の意味から考えると全音符や2分音符の説明が必要になる』と述べましたが、それってどういうことなのか?
というか、前回基準として扱った4分音符ってそもそも何なのか?
それを知るには、その言葉の意味がわかると理解をしやすくなると思います。
本来の意味から考える4分音符
前回、4分音符について、以下のような解説をしました。
一定の速さで『1,2,3,4』と声でカウントを取りながら、その声と同じタイミングで手を叩いてみてください。この時、手で叩いているのは『4分音符』になります。
この説明、リズムとしてわかりやすく捉えてもらうために単純化したもので、音符としての本来の意味を表したものではないんですね。
では、音符としての本来の意味とはどういうものか?
4分音符を英語でいうと、『Quarter note』となります。
日本語に直訳すると『四分の一の音』という意味になりますが、何の四分の一なのか?
それは、『全音符の四分の一』です。
なので、今回の記事タイトルである「4分音符ってどういう意味?」に答えると、
『4分音符とは、全音符の四分の一の長さの音符』
となります。
○分音符とは?
では、全音符って何なのでしょう?
全音符のことを英語では『Whole note』といい、『全体の音』という意味になります。
そして何の全体かというと、小節全体のこと。
つまり、
『全音符とは、一小節分の長さの音符』
という事です。
また、全音符の二分の一の長さの音が2分音符(英語では『Half note』)、そして先ほど述べた通り、全音符の四分の一の長さの音が4分音符、というわけです。
補足:小節、拍子について
小節とは、リズムの流れを一定数の拍のまとまり毎に区切って捉えた時の単位で、楽譜を見た時に縦線で区切ってあるかたまりのことです。
小節の長さは楽曲の拍子によって変わるのですが、今回は『4分の4拍子』を前提として考えていきます。
『4分の4拍子』とは、『4分音符が一小節の中に4つ入る拍子』のことで、ポピュラーミュージックで多く使われている拍子です。
4分の4拍子の場合、『1, 2, 3, 4』の4カウント分が一小節の長さとなります。
ちなみに、4分の4拍子を前提にして先ほどの『○分音符とは?』の図にカウントを付けて表すとこうなります。
それぞれの音符の長さ
最初にも述べましたが、音符を理解するには『音の長さ』という考え方が重要になります。
前回の記事では4分音符を基準として各音符の長さを捉えましたが、今回は全音符を基準にして捉えてみます。
全音符の長さを1とした時、2分音符の長さはその1/2、4分音符の長さは1/4となります。
同様に、8分音符は全音符の1/8の長さ、16分音符は1/16の長さとなり、次の図のようなイメージになります。
音符の本来の意味からそれぞれの音の長さを捉えると、全音符の音の長さを基準にして、それを分割していくという考え方になります。
リズムの土台としての4分音符
ここで再び『リズムとしての4分音符』を考察してみたいと思います。
音楽をやる上で『リズム』は基本的な要素の一つ。
そしてロックやポップス、ジャズやブルースなどなど、いわゆるポピュラーミュージックに関しては、『4分音符』がリズムの中心になることがほとんどです。
4分音符をリズムの土台として捉える、複雑に絡み合うリズムの中に4分音符を感じることで、音楽に『ノる』ことができます。
こういうのって感覚的なものでもあるんで説明しづらい部分ですが、例えば自分の好きなポップスやロックの曲を聴いている時、そしてその音楽のリズムに合わせて体を動かしたり手拍子をしている時、多くの人は自然と4分音符を感じていると思います(動きが4分音符になっているという意味ではなく)。
また、曲の拍子を表すのに『◯分の◯拍子』という表し方をしますが、ポピュラー音楽の多くは『4分の4拍子』であるのも4分音符の重要性を示していると言えるのではないかと。
なので、リズムという観点から考えると、
『4分音符が、多くの楽曲においてリズムの土台となる』
と言え、リズムを演奏する上ではそれぞれの音符の長さのイメージは以下のようになると良いんじゃないかと思います。
4分音符=1拍として、2分音符は2拍、全音符は4拍。
8分音符は半拍(1/2拍)、16分音符は1/4拍、となります。
ちなみに前回の記事ではこの部分だけをお伝えした感じです。
まとめ -4分音符とは-
というわけで、「4分音符とは何なのか?」という問いからスタートして、音符の長さについての考察を、『本来の意味から考えるバージョン(全音符が基準)』と『拍子やリズムの観点から考えるバージョン(4分音符が基準)』の2パターンを解説しました。
これまでの話を踏まえた上で4分音符のことを一文でまとめるなら、
『4分音符とは、全音符の四分の一の長さの音符であり、多くの楽曲においてリズムの土台となる音符』
という感じでしょうか。
そして、前回と今回で解説してきた2パターンの捉え方、音楽をやる上ではどちらも大切で、ドラマー的には、全音符を基準に2分音符や4分音符の長さを捉えた上で、4分音符をリズムの土台としてぞれぞれの音符や拍子を掴んでもらうのがイイんじゃないかと思います。
また、この辺りが理解できてくると、4分の4拍子以外の拍子、例えば2/4拍子や2/2拍子(2拍子)、3/4拍子や6/8拍子(3拍子)、5/4拍子や7/8拍子(変拍子)なんかも掴みやすくなるかと思います。
それと、音楽に関するものはどれも共通すると思うのですが、理論や理屈だけで理解しようとするとなかなか難しい場合もあるので(長々とした文章を書いてきて何言ってるんだという感じですが 汗)、感覚的に捉えながらそれを補助する役割として理論や理屈を用いるのが個人的にはオススメです。
というわけで、本日はこれにて。
サラバオヤスミマタアシタ!