【ドラム譜の読み方】ひとまずコレだけ覚えれば何とかなる!!

ドラム

ども、こんにちは。高インボムです。

そんなこんなで今回はドラム譜の読み方について。

 

ドラムをやり始めて練習を進めたりレッスンを受けたりしていると楽譜を見る機会が出てくると思いますが、「学生時代は音楽が得意科目だった」とか「基本的な音楽教育を受けた事がある」という人を除いては、楽譜をスイスイ読むのは難しい事なのではないかと思います。

かと言って、一から楽譜の勉強をするのも時間がかかり面倒です。

というわけで、楽譜に慣れていない初心者の方がドラム譜を読む際に、「細かいことは一旦置いておいてコレだけ抑えておけば何とかなる!」というポイントをご紹介したいと思います。

 

なお、この記事内の画像を見るだけでもドラム譜についてある程度の事がわかるようになっていますので、お急ぎの方や文章を読むのが面倒な方は本文を飛ばして画像をご参照ください。

 

 

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手と足、タイコとシンバル

ドラム譜の表記の仕方は厳密な決まりがあるわけじゃないので、採譜する人や出版社によって少しずつ違う部分もあるのですが、基本的な法則は共通しています。

 

まず、ドラムセットは両手両足を使って演奏するという性質から、ドラム譜は手で演奏するものと足で演奏するものを分けて書くのが一般的です。

その際、音符にくっついてる棒(符幹といいます)が上向きのものが手で演奏するもの、下向きのものが足で演奏するもの、という表記になります。

また、ドラムセットはタイコとシンバルで構成されていますが、音符のたまの部分(符頭といいます)が黒丸のものがタイコ、X印のものがシンバル、として表記されます。

 

『棒が上向き=手、下向き=足』

『●=タイコ、X=シンバル』

 

最初にこの点をおさえておくと、ドラム譜を見た時に雰囲気を掴みやすいかと思います。

 

 

 

バスドラ、スネア、ハイハット、ライド

手足の割り振りとタイコかシンバルの違いが掴めたら、次にバスドラムとスネアを覚えます。

 

先ほど、「足で演奏するものは符幹(音符の棒)が下向き」と述べましたが、ドラムセットの中で足で演奏するものはタイコに限ればバスドラムしか無いのでわかりやすいかと思います。

バスドラムを書く位置は、通常は一番下の線と二番目の線の間(第一間といいます)になります。

そしてスネアの位置は真ん中の線とその上の線の間(第三間)になります。

ロックやポップスではバスドラムとスネアは特に重要な役割をするパーツなので、その二つが読めるとリズムパターンを把握しやすくなります。

 

シンバル類に関しては、一番上の線(第五線といいます)またはそれより上の位置に表記されます(フットハイハットは別)。

また、クラッシュシンバルはアクセントマークを付けたり別の符頭(音符のたまの部分)で表現する事が多いので、そういったものが無いシンバル音符(符頭がX印の音符)はハイハットかライドシンバルのどちらかと思ってもらえれば良いかと思います。

 

 

ちなみに、昔はハイハットは第五線に書いてライドシンバルをその上(上第一間)に書いているものが多かったですが、現在はそれぞれが一つずつ上にズレてハイハット=上第一間、ライド=上第一線または上第二間とする場合が多いです。

それ以外に、全て上第一間に書いて『H-Hats』『Ride』と文字で表記している場合もあります。

 

 

余裕があればタム類や他のシンバルも

ここまでの内容を把握するだけでも、ドラム譜を見た時にどの音符が何を指し示しているのかがある程度わかると思いますが、もし余裕があれば、タム類や他のシンバルの表記についても知っておくと、ドラム譜を読むのにさらに便利になります。

 

タム類は、タムをスネアより上の位置に書き、フロアをスネアとバスドラ厶の間の位置に書くのが基本で、1タム1フロアのドラムセットの場合、タムは第四間に、フロアは第二間に記されます。

複数のタムを使っている場合は他の楽器同様に音程順(口径順)に表記するので、五線譜の上側にある音符ほど音程の高いタム(口径の小さいタム)となります。

 

シンバルについては、クラッシュシンバルにはアクセントマークを付けたり別の符頭を付けて表す事が多く、○印のついたシンバルはハイハットのオープンを表しています。

 

 

 

譜面のリズムを視覚的に捉える

次はリズムについて。

と言っても、4分音符やら8分音符やらの理論的な話はここでは置いておいて、初心者の方にはまずは見た目から感覚的に慣れていく事をオススメします。

 

というのも、一般的な楽譜は、拍子やリズムを視覚的に捉えやすくなるように作られているからです。

 

例えば、楽譜を見ると音符同士が横線で繋がっている事がありますが、これは、4分音符よりも細かい音符は1拍ごとにグルーピングし、符尾(音符の旗の部分)を繋げる(連桁といいます)という法則があるためです。

要するに、一拍ごとに区切って表記されているという事で、これにより拍子がわかりやすくなっています。

また、音符の間隔はなるべく拍の長さに合うように表記されています。

 

 

これらの法則から、音符の意味や読み方をちゃんと知らなくても、視覚的に慣れることである程度のリズムを読む事が可能になります。

要するに「見た目からの雰囲気でリズムを掴んでみよう!」という事ですが(笑)、最初は譜面に書かれているリズムを視覚的・感覚的に捉えるようにしていくと、あとで理論的な事も理解しやすくなるかと思います。

 

ちなみに先程の連桁について。

基本的には一拍ごとに区切って表記するのですが、ポップスやロックにおける8ビートの譜面では、二拍ごとの区切り(1・2拍で一区切り、3・4拍で一区切り)で表記する場合がよくあります。

これは、ロックやポップスにおけるバックビートのノリの感覚が伝わりやすいためとされています。

 

 

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反復記号(繰り返す、戻る、飛ぶ)

では、今度は楽譜の読み進め方について。

楽譜は横書きの文章と同じく、左上から右下へと読み進めていきます。

特に指定がなければそのままストレートに読み進めていけばOKですが、バンドスコアのような長尺の楽譜ではたいてい反復記号が使われているので、その記号に従って読み進める必要があります。

 

反復記号にも色々な種類がありますが、大別すると『繰り返すための記号』『前に戻るための記号』『先へ飛ぶための記号』の3パターンがあり、特によく出てくるものを紹介します。

図の中に書いてある数字は読み進める順番を表しています。

 

繰り返す記号

『リピート』

リピートマークの中を繰り返して演奏します。

カッコに番号が振られている場合はその順番に従って進みます。

 

 

前に戻る記号

『ダ・カーポ』

D.C.のある小節まで来たら最初に戻ります。

 

『ダル・セーニョ』

D.S.のある小節まで来たらセーニョマークのある小節に戻ります。

 

先へ飛ぶ記号

『コーダ』

to CODAのある小節まで来たらコーダマークのある小節へ飛びます。たいていはダルセーニョと一緒に使われ、その場合はダルセーニョ後に機能します。

 

他にも色々ありますが、まずはコレだけ覚えておけば最初のうちは大丈夫かと思います。

 

 

ついでに補足

ついでと言っては何ですが、あえてスルーしていた楽譜の左端に書かれている「ヘ音記号」。

音部記号と呼ばれるこの記号は、本来は五線譜における音の位置を指定するために表記するものですが、ドラムは正確な音程を持つ楽器ではないため形式的に書いてあるだけなので、特に気にする必要はありません。

 

また、その横にあるアルファベットの「C」のような記号。

これは4分の4拍子を表す拍子記号で、初心者の方が最初に取り組む楽曲のほとんどは4拍子の曲だと思うので、こちらも特に気にしなくて大丈夫です。

もしこの位置にCまたは4/4以外の数字が書かれていたら4拍子ではない可能性があるので、その際は注意してください。

 

 

それと、楽譜を読んでいると小節の中に「・/・」という割り算のようなマークだけが記されている事がありますが、これは「1小節前と同じパターンを演奏する」という意味です。

ドラムはリズム楽器という性質上同じパターンを繰り返し演奏する事が多いので、ドラム譜にはこの記号がよく出てきます。

2小節以上のパターンを繰り返す場合は、斜線の数を小節数と同じだけ増やして表記します。

 

 

おわりに

というわけで、今回は『初心者向けドラム譜の読み方』というテーマでやってきました。

細かい話や例外などは色々ありますが、ドラム初心者の方はひとまずコレだけ押さえておけば何とかなるだろうという部分をチョイスして紹介しました。

 

ドラム譜を読むにあたっては以上の事を知っておけばひとまず大丈夫かと思いますが、記号や表記上のルールなどは他にもまだまだあるので、楽譜についてさらに詳しく知りたい方は、専門書を読んでみたり師匠や先生がいる場合は尋ねたりしてみてください。

楽譜のことも、学んでみると奥が深くて面白いです。

 

また、リズムや音符についてはコチラの記事に詳しく書いていますので、興味のある方は良ければご参照ください。

 

 

では、本日はこれにて。

サラバオヤスミマタアシタ!